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平和に参加を、声を上げよう!

長崎の平和式典前後の様子から思ったこと  川嶋みどり

長崎の平和式典前後の様子から思ったこと

「あなたは何処の国の総理ですか。私たち(国民)をあなたは見捨てるのか」と、安倍首相に向かって、「今こそあなたが世界の核兵器廃絶への先頭に立つべき」と、怒りを抑えつつ堂々と正面から迫って要望書を手渡した被曝者五団体の代表。これに先立つ式典の「平和の誓い」で、自らの被爆体験をふまえて、福島第一原発事故以来、そのリスクの巨大さに喘いでいる最中に次々と原発再稼働していることに触れ、「核は人類と共存できない」と確信していると述べた深堀さん。田上長崎市長は、平和宣言のなかで、先の国連で採択された核兵器禁止条約は、長年にわたって被曝者が積み上げてきた努力の結晶であるといい、世界唯一の被爆国でありながら、その条約の交渉会議にさえ参加しない日本政府の姿勢に対する批判とともに、禁止条約への参加を強く求めました。

これに対して、安倍首相は、禁止条約には触れようともせず、何時ものように口先だけの平和を唱えるのみでしたが、炎天下に参集した被爆者やその家族を始め、多くの人びとは、どんな思いでこのうつろな首相のおざなりな言葉を聞いたことでしょう。しかも、その後の記者会見で、「この条約に署名、批准するつもりはない」と述べたと言うのです。映像のみからだけでも伝わる被曝者の長年にわたる悲しみや辛さを超えて、切々と訴える真の平和への思い、そして、祖父母たちの思いを必死で受け継ごうとしている若い世代の瞳から、核の廃絶を痛切に願う気持ちを共有できました。

ところが、その場にいた安倍首相の心は、ひと揺れもしなかったのか、見る目も聞く耳も持たなかったのでしょうか。平然と「署名はしない」と言い切ったのですから。一国の首相以前の1人の人間としての器の小ささと傲慢さ。この何年か、このような人を頂点に据えてよしとする自民党政権を許してきた大多数の国民にも責任がありはしないでしょうか。モリカケ問題、日報隠蔽問題、辺野古、高江での強行野蛮な所業などなど、アベノーの根拠は山ほどありますが、この核禁止問題1つだけでも、安倍さんには即刻退陣して頂く理由があると痛感しています。

一方、このような大切な時に、野党共闘の一角が崩れるかも知れないような動きさえあります。でも、嘆いていても始まりません。この現状からスタートして、できることから始めなければならないと思います。それは、何としても、自民党政権を終わりにすることです。そして並行して、核廃絶の大運動に参加することだと思います。そのためには、1人でも多くの人たちに、関心を持ってもらうための努力を払うことではないでしょうか。普通の感覚で「おや?何か変だな」と思うことを言葉にし、みんなで考えること、時間はかかるかも知れないけど、その積み重ねが大切だと思います。

2017年8月10日 川嶋みどり

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